タンク付きトイレはパナソニックの「アラウーノV」を選ぶのがオススメです。
そもそも、日本のトイレの技術は成熟期を迎えています。
- 汚れの付きにくさ
- 掃除のしやすさ
- 節水機能
- ウォシュレットの快適性
などはどれを選んでも大差ありません。しかし、「アラウーノV」には独自のメリットが1つだけ存在します。
「手洗いが使いやすい」のです。
トイレメーカーの中で、唯一ボタンで操作が可能。加えて、石鹸置き場があるので使い勝手は抜群。デザインは賛否両論ですが、四角いトイレに抵抗がないなら「アラウーノV」を選べば間違いありません。
とは言え、このページにたどり着いた方は、きっと自分の頭でいろんなパターンを考えたい人だと思います。
そこで今回はタンク付きトイレを徹底的に解説していきます。
タンク付きトイレの特徴
タンク付きトイレには、いくつかの特徴があります。
タンクレストイレと比較するとき、ポイントになるのは以下の3点です。
【1】コスパが良い
→単純に本体代が安いことに加えて、手洗い器の設置が不要なためトイレ全体の価格が安くなる。
【2】故障リスクに優れる
→「便器(耐用年数30年)」と「便座(耐用年数10年)」が分かれるタイプを選べば、故障リスクを分散できる。
【3】高級感とデザイン性に劣る
→タンクレストイレに比べるとルックス面で劣る。
それでは、1つずつ詳しく解説します。
コストパフォーマンスが良い
価格面から言えば、タンク付きトイレがタンクレストイレに負けることはありません。
まず、単純に価格が安い。
大半のタンクレストイレの定価30万円~に対して、タンク付きトイレは20万円~で購入することが出来ます。
加えて、手洗い器が不要なことも大きい。
タンクレストイレを設置すれば、トイレ内に手洗い器の設置が必須になります。対して、言うまでもなく、手洗い器が付属しているタンク付きトイレには、別の手洗い器は必要ない。
商品にも依りますが、手洗い器も10万円前後の価格が一般的。
そのため、
- 本体代差額10万円
- 手洗い器額10万円
合計で20万円ほどタンク付きトイレの方が安く設置できるのです。
故障リスクに優れている
本来、「便器」と「便座」の耐用年数は異なります。
陶器で出来ている「便器」は30年以上使うことが出来るのです。対して、プラスチックで出来た家電の「便座」は10年ほどで寿命が来てしまう。
そのため、「タンクレストイレ(便器と便座が一体化)」と「タンク付きトイレ(便器と便座が独立)」では、故障リスクに雲泥の差があります。タンク付きトイレであれば、定期的に便座を換えるだけで半永久的に使い続けることが出来るのです。
とは言え、近年の「おしゃれなタンク付きトイレ」には、一体化されたものも増えています。
デザイン性としては一体化されたものの方がオシャレですが、独立型の利点は前述の通り。このあたりは本当に好みですね。
デザイン面でタンクレスに劣る
「デザイン面」「高級面」では、やはりタンクレストイレに軍配が上がります。
やはり、上部に手洗い器があるデザインは「野暮ったくなる」のです。そのため、予算と床面積に余裕のある住宅においては、タンクレストイレを採用するのが一般的になりつつあります。
ただ、やはりタンクレストイレは価格が高いのがデメリットです。
そのため、大手ハウスメーカーをはじめ、新築注文住宅においては、
- 1階はタンクレストイレ
- 2階はタンク付きトイレ
このような標準プランが増えています。
各メーカーのタンク付きトイレを比較
デザイン面さえ除けば、タンク付きトイレの方がメリットは多い。
そのため、技術的にタンク不要になった今でも、各メーカーにはタンク付きトイレが数多くラインナップされています。
それでは、ここからは各メーカーのタンク付きトイレを比較していきます。
【TOTOのタンク付きトイレ】
→王道。一体型も独立型も両方ラインナップ。価格ややや高めだが、上位タンクレストイレ並の機能(キレイ除菌水など)が付いているものも。
【リクシルのタンク付きトイレ】
→曲線的でスタイリッシュなデザイン。また、コンパクトサイズなので狭めのトイレにもオススメ。
【パナソニックのタンク付きトイレ】
→デザイン面で劣る。ただ、手洗いはボタンで操作出来る上に、石鹸置き場もあるため、機能面では他2メーカーに勝る。
それでは、具体的な商品を見つつ、詳しく解説します。
【ぶっちゃけた本音】
はっきり言って、性能面ではどれを選んでも大差ありません。
どこのメーカーも汚れにくさや掃除のラクさには力を入れています。上位モデルはウォシュレットの感触や、自動開閉機能などを追加します。本当に、どこも大体同じなのです。
悩むのならば
- 王道はTOTO
- コンパクトなリクシル
- ボタンで水が出せるパナソニック
このように考えておけば問題ありません。
TOTOのタンク付きトイレ
トイレ界の王道は「TOTO」です。
そして、タンク付きトイレはTOTOが何十年にも渡って業界トップを独走している得意分野。
タンク付きトイレの最高峰となる「GG-800」に加えて、お得な「ピュアレスト」を揃えた盤石のラインナップです。
【GG-800(一体型)】
→23万5000円~。上位モデルを選べば、TOTOのタンクレストイレとほぼ変わらない性能。
【ピュアレスト(独立型)】
→19万900円~。便器と便座が分かれた独立型。昔ながらのタイプ。
「GG-800」は、大手ハウスメーカーの2階トイレで標準になっているモデルですね。
タンクレストイレより価格は控えめですが、性能面では文句なし。デザインもスタイリッシュなため、どこに置いても馴染めるモデルです。
リクシルのタンク付きトイレ
リクシルはコンパクトさとデザイン性が"ウリ"です。
他2社に比べると奥行きも幅も一回り小さい。そのため、0.4坪(123cm×78cm)の小さめトイレによく採用されています。
【プレアスHS(一体型)】
→23万円~。コンパクトでスタイリッシュ。
【アメージュZ(独立型)】
→16万8600円~。あまり力を入れていないため、独立型を選ぶならTOTOの「ピュレアレスト」がおすすめ。
ただ、タンク付きトイレ関しては、リクシル独自のメリットは少ない。
もちろん、悪いわけではありません。便器はアクアセラミックで汚れが付きにくく、フチレス設計で汚れは落としやすい。
しかし、それらは独自のメリットではありません。
業界最大手のTOTOほどの安心感はなく、新鋭のパナソニックほど便利な機能はない。
住宅メーカーの標準として付いていても嘆く必要はありませんが、選べる場合にわざわざ選ぶ意味もありません。
パナソニックのタンク付きトイレ
近年、人気が高まっているのが「パナソニック」です。
パナソニックのタンク付きトイレは、厳密に言えば、タンク付きではありません。水を貯めるタンクが付いているわけではなく、トイレ上部に手洗いが付いているだけ。
ただ、一般的に考えでは、
タンク付きトイレ≒手洗い付きトイレ
と考えられているため、ここでも一緒に紹介します。
他メーカーと違い、パナソニックの手洗い付きトイレは一種類だけです。
【アラウーノV(独立型)】
→15万4000円~。他メーカーと比べても安価。
TOTOやリクシルとは、デザインの方向性が異なりますが使い勝手はナンバーワンです。
まず、「手洗い水をボタンで操作が可能」になっています。
加えて、「手洗い横に石鹸置き場」があるのです。そのため、手先を簡単に洗うことしか出来ない他メーカーと違い、文字通り「手洗い器付きのトイレ」として利用できるのです。おまけに、安い。
ただ、デザイン面では好みが分かれます。
言葉を選ばずに言えば、ダサい。
便器と便座が独立している形なので仕方ないのですが、曲線をイメージしているTOTOとリクシルに比べると四角くて野暮ったい。使い勝手はナンバーワンなのですが、このデザインに馴染めない人は一定数存在します。
まとめ
タンク付きトイレは「使い勝手」が重要なポイントです。
どのメーカーを選んでも、
- 汚れの付きにくさ
- 掃除のしやすさ
- 節水機能
- ウォシュレットの快適性
などは充分に備わっているため、大きな失敗はありません。
ただ、手洗い器の使い勝手で「アラウーノV」が大きくリードしています。デザインは好みが分かれるところですが、気にならないのであれば是非採用してみてください。
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